本えいが遅報

本と映画の感想ブログ

SF

<小説感想> 長谷敏司 『メタルギア ソリッド スネークイーター 』

本書は小島プロダクションが制作しているゲームの『メタルギアソリッド』シリーズ第3弾をノベライズしたものです。 舞台は冷戦下のソ連。シャゴホットと呼ばれる核搭載型戦車を開発させられている技術者をアメリカ側に奪還する任務を負ったスネーク。帰路の…

第035感 桜坂洋 著 『All You Need Is Kill』・・・クソったれなこの世界

今回はアニメ化もされた『よくわかる現代魔法』シリーズの著者の新作ループモノです。ハリウッドがトム・クルーズを主役に映画化を決定しました。 初陣であっけなくギタイに殺されたキリヤ・ケイジは、その前日に目を覚ます。はじめて味わった死の恐怖を感じ…

第027感 伊藤計劃 著 『The Indifference Engine』・・・Project Itohはまだ、終わってない。

本書は、著者が早世して未完のままとなってしまった『屍者の帝国』が収録されています。 コンテンツは10個で、 女王陛下の所有物 The Indifference Engine Heavenscape フォックスの埋葬 セカイ、蛮族、ぼく。 A.T.D:Automatic Death ■ EPISODE:0 NO DISTANC…

第007感 伊藤計劃 著 『ハーモニー』・・・ハーモニーの意味とは?

<etml.lang=ja> <body> これは <list:item> <i:御冷ミァハの> <i:零下堂キアンの> <i:霧慧トァンの> 物語で、 <i:世界中に核が落ちて> <i:世界中でガンや白血病が蔓延して> <i:世界中が健康に敏感になった> 世界です。 </list> <explanation> 世界のほとんどすべての「…</explanation>

第005感 円城塔 著 『Self-Reference ENGINE』・・・確かに存在して、確かに何もなかった。

本書は著者、円城塔氏の処女作です。第7回小松左京賞の最終候補作品で、文庫化に当たって2短編が追加されていて、計22短編で構成されています。とっても難解でした。 まずは著者の紹介から。 東北大学理学部物理第二学科を卒業、東京大学大学院総合文化研究…

第004感 伊藤計劃 著 『虐殺器官』・・・ドミノピザの不変性

私のフェイバリットである『虐殺器官』がいよいよ、というより、もう登場。この文をまとめるにあたってまた読んでしまいました。月初めに読んだはずなのに・・・・・・ "泥に深く穿たれたトラックの轍(わだち)に、小さな女の子が顔を突っ込んでいるのが見…

第001感 伊藤計劃 著 『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』・・・「物語」とはなにか

初めてのブログ且つ読書感想なので至らないことがあるかもしれませんが、長い目で温かく見守っていただけるとありがたいです。 ということで、本書の説明から始めます。 本書はPS3ゲーム『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』のノベライズ…