本えいが遅報

本と映画の感想ブログ

第001感 伊藤計劃 著 『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』・・・「物語」とはなにか

初めてのブログ且つ読書感想なので至らないことがあるかもしれませんが、長い目で温かく見守っていただけるとありがたいです。

 

ということで、本書の説明から始めます。

本書はPS3ゲーム『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』のノベライズです。『メタルギア』シリーズは耳にしたことがある方も多いのではないかと思います。私はPSゲーム『メタルギアソリッド』からのシリーズファンだったので、本屋で見かけたときに迷わず購入しました。

 

本書を読むまでは、ノベライズというとただ単にゲームのストーリーをなぞるだけの小説であると考えていましたが、まったくもってその考えは間違いでした。面白いです。

 

著者である伊藤計劃氏の作品はすべて一人称で語られていて、本書では主人公ソリッド・スネークの相棒、オタコンが語り部です。こうすることで、自分の人生を大きく変えてくれたスネークに対するオタコンの感謝の気持ちが身体に沁みるように伝わってきました。

 

アクション、ボス戦、シリアス、回想や会話シーンなど作中では様々な場面がありますが、どんな状況の文章でもその場に合った書き方がなされています。戦闘シーンでは流れるようにセリフとアクションが入り交じり、また、「ある男たち」の歴史を語るときにはその凄惨な過去が少々長くても中だるみすることなく描写されています。

 

この小説は間違いなく伊藤氏の物語であり、私たちに『メタルギア』というものの面白さや奥深さを伝える十分な作品です。これは本書の最後に書かれているオタコンからのメッセージが、読者に向けてのメッセージだと考えれば、無理のない考えかと思います。

 

500ページ以上にもわたる本書ですが、著者が当シリーズの大ファンであることもあり、初めて『メタルギア』に触れる読者にもわかりやすい記述が多くあるので興味がある方は読んでみることオススメします。

 

初めての感想ですが、いかがでしたか。このブログを読んでくださった方が少しでも興味をもってくれたらうれしいです。わかりにくい記述等ありましたら、ご指摘ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。