本えいが遅報

本と映画の感想ブログ

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

第021感 豊川一夏 著 『あの夏で待ってる2』・・・あの夏が待ってる

アニメ『あの夏で待ってる』のノベライズ2巻目で、本書で最終巻です。 展開としては沖縄編後半からラストまで。1巻目に続いて本書でもキャラクターの心の動きが繊細に描写されています。 沖縄編では小学校時代の友人である樹下佳織が主人公である海人と再会…

第020感 豊川一夏 著 『あの夏で待ってる1』・・・1度きりの、あの夏。

本書はアニメ『あの夏で待ってる』のノベライズで、著者である豊川一夏氏の処女作です。 テーマは王道のボーイミーツガール。そして、ヒロインの貴月イチカは宇宙人。頭の中にある「イメージ」を探して地球まで来て、高校3年生として小諸学園に転入します。1…

第019話 喜多喜久 著 『ラブ・ケミストリー』・・・全合成がしたくなーる

今回はSFでラノベでミステリーで有機化学で、そしてラブコメな『ラブ・ケミストリー』です。 主人公は有機化合物の構造式を見ただけで最適な合成ルートが頭に浮かぶという特殊能力を持つ、有機化学を専攻する東大院生の藤村桂一郎。有機化学の歴史を大きく動…

第018感 岡田磨里 著 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(下)』・・・いつまでだって、なかよしなんだ

実に1年間、発売まで待ちました。とっても長かった気がします。 上巻に引き続いて、下巻である本書が最終巻です。 本書ではアニメと異なる最後を迎えますが、どちらがのエンディングが良いかと訊かれても答えに詰まります。アニメでは勢いよく流れのままに…

第017感 岡田磨里 著 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(上)』・・・夏の獣<ノケモノ>

本書は、2011年にフジテレビの「ノイタミナ」枠で放送されていた『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』というアニメのノベライズです。 上下巻で分かれていて、今回はその上巻です。 怖いものなしの「超平和バスターズ」のメンバー5人が、6人目の「…

第016感 綾辻行人 著 『水車館の殺人』・・・「館」シリーズ第二弾!

本書は、『十角館の殺人』に続く「館」シリーズの第二作目です。 舞台は嵐に襲われた館。三連水車の廻る動力で電力を得る孤立した環境。登場するのは、仮面をつけた水車館の当主、<塔の部屋>で孤独に暮らす美少女、執事と家政婦、水車館に飾られている絵画…

第015感 西成活裕 著 『「渋滞」の先頭は何をしているのか?』・・・車間距離は40m以上でお願いします。

本書はズバリ、私たちが日々悩まされている渋滞ついて考える本です。 渋滞と聞いてパッと思いつくのが、ゴールデンウィークやお盆で体感することの多い道路の渋滞です。しかし、車以外にも渋滞は存在しています。人、インターネット、血液や在庫の流れにも渋…