2012-01-01から1年間の記事一覧
本作品は、綾辻行人氏による『館シリーズ』の5作目です。700ページ超にも渡る長編のため、新装改訂版となるに際して 上下巻と分冊されました。 舞台となるのは題名通り時計館です。108個もの時計が動き続ける中で事件の起こる<旧館>と、その数年後に建てら…
2012年11月01日現在で『知性の限界』、『感性の限界』とともに著されているのが本書『理性の限界』です。 章立てとして、 序 章:理性の限界とは何か 第一章:選択の限界 第二章:科学の限界 第三章:知識の限界 となっていて、さまざまな考えや社会的立場(…
著者による『館』シリーズの4作目です。 今までのシリーズでは、孤島や山奥などの外界から隔絶された世界が舞台でしたが、今回は京都府内のとある館が舞台です。"緑影荘"と名付けられたこの館には、数多くの人形がいます。それらは主人公である飛龍想一の父…
本書はアメリカで1940年に刊行されてから、世界中で読まれてきた読書術についての解説書です。 構成は4部に分けられていて、 読書の意味 分析読書――読書の第三レベル 文学の読み方 読書の最終目標 となっています。
本書は、宇宙の誕生から人類の繁栄までの過程で起こった12の偶然を提案し、説明しています。 章立てとしては、 この宇宙が誕生した不思議 生命を守り育てた太陽系 地球を変えた月 地球に起きたさまざまな偶然 不思議な液体「水」 地球の生命に起きたできごと…
本書は同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に』や『うみねこのなく頃に』で有名な竜騎士07氏のインタビュー集です。350頁超にも及ぶ対談が収録されています。 8つの章に分けられていますが、はじめの第1章だけが『ひぐらし~』で、残りの7章が『うみねこ~』の話題…
本書は、著者が早世して未完のままとなってしまった『屍者の帝国』が収録されています。 コンテンツは10個で、 女王陛下の所有物 The Indifference Engine Heavenscape フォックスの埋葬 セカイ、蛮族、ぼく。 A.T.D:Automatic Death ■ EPISODE:0 NO DISTANC…
本書は、主に大学生から社会人を対象とした知識の利用法をまとめた本です。 1983年に刊行された本が基になっていますが、その内容は30年ほど経った現代でも覚えて損はないものになっています。
『ソードアート・オンライン』シリーズ2作目の本書ですが、本編ストーリーの展開には関係ありません。SAOに閉じ込められた4人の少女たちが、主人公であるキリトと出会う物語です。 黒の剣士 心の温度 朝霧の少女 赤鼻のトナカイ という4つの章に分かれていま…
本書は2012年07月から放送されているTVアニメ『ソードアート・オンライン』の原作です。原作といっても、著者の運営するサイト(Word Gear)で公開されていたウェブノベルがさらにその原作となっているのですが。
今回は真面目に生化学の勉強をしてみました。生物学を化学の視点から研究するのが生化学です。 他の本を読みながら本書を読んでいたのですが、通読するのに1ヶ月以上かかってしまいました。自分である程度分かっている章はサクサク読み進められるのですが、…
著者による『館』シリーズも本書で三作目。 今回こそは探偵・島田潔よりもはやく犯人を見つけるぞ、という意気込みでページをめくった私ですが、本書帯にある <それでも読者は騙される!?> という文句そのままに、騙されてしまいました。 タイトルの通り、…
アニメ『あの夏で待ってる』のノベライズ2巻目で、本書で最終巻です。 展開としては沖縄編後半からラストまで。1巻目に続いて本書でもキャラクターの心の動きが繊細に描写されています。 沖縄編では小学校時代の友人である樹下佳織が主人公である海人と再会…
本書はアニメ『あの夏で待ってる』のノベライズで、著者である豊川一夏氏の処女作です。 テーマは王道のボーイミーツガール。そして、ヒロインの貴月イチカは宇宙人。頭の中にある「イメージ」を探して地球まで来て、高校3年生として小諸学園に転入します。1…
今回はSFでラノベでミステリーで有機化学で、そしてラブコメな『ラブ・ケミストリー』です。 主人公は有機化合物の構造式を見ただけで最適な合成ルートが頭に浮かぶという特殊能力を持つ、有機化学を専攻する東大院生の藤村桂一郎。有機化学の歴史を大きく動…
実に1年間、発売まで待ちました。とっても長かった気がします。 上巻に引き続いて、下巻である本書が最終巻です。 本書ではアニメと異なる最後を迎えますが、どちらがのエンディングが良いかと訊かれても答えに詰まります。アニメでは勢いよく流れのままに…
本書は、2011年にフジテレビの「ノイタミナ」枠で放送されていた『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』というアニメのノベライズです。 上下巻で分かれていて、今回はその上巻です。 怖いものなしの「超平和バスターズ」のメンバー5人が、6人目の「…
本書は、『十角館の殺人』に続く「館」シリーズの第二作目です。 舞台は嵐に襲われた館。三連水車の廻る動力で電力を得る孤立した環境。登場するのは、仮面をつけた水車館の当主、<塔の部屋>で孤独に暮らす美少女、執事と家政婦、水車館に飾られている絵画…
本書はズバリ、私たちが日々悩まされている渋滞ついて考える本です。 渋滞と聞いてパッと思いつくのが、ゴールデンウィークやお盆で体感することの多い道路の渋滞です。しかし、車以外にも渋滞は存在しています。人、インターネット、血液や在庫の流れにも渋…
日本における英語教育の重要性が増していくにつれて、TOEICを昇進やクラス分けに利用する会社や学校が増えています。 TOEICとはリスニングセクションとリーディングセクションからなり、それぞれ5~495点で評価される英語のマークシート形式のテストのことで…
世界の政治制度を知り、その違いを比較することができることは、現代のグローバル社会において重要な知識なのではないでしょうか。 本書は、序章「新しい世紀の門口に立って」からはじまり、 比較政治とは何か 比較の枠組み イギリス アメリカ フランス ドイ…
『TIGER & BUNNY』というサンライズ制作によるアニメ作品の設定資料集です。2011年4月から9月まで放送されていました。 近未来の都市を舞台に、特殊能力をもつ「NEXT」とよばれる人たちがヒーローとして活躍します。彼らは実在する企業―Amazonや牛角など―の…
本書は、かの有名な養老孟司先生と、環境保全活動をされている岸由二先生の対談をまとめたものです。章立ては以下の通りで、 1、五月の小網代を歩く 2、小網代はこうして守られた 3、流域から考える 4、日本人の流域思考 5、流域思考が世界を救う 6、…
光合成は小学校の生活科の時間や理科の時間でだけ習うものだと思っている方も多いのではないでしょうか。中学校の理科では、「水と二酸化炭素と太陽光で光合成が起こります」とだけ教えられ、その詳しいメカニズムはほとんど教えられませんでした。私も高校3…
『コップクラフト』シリーズも、はや3巻目。シリアスが前面に押し出された内容です。本書表紙に載っているティラナの制服コスが示す通り、今回はティラナが高校生として潜入するおはなし。結末は挿絵を観てしまえば分かってしまうのですが、ネタバレしても…
本書は自然科学分野を取り扱うブルーバックスの出版です。現代物理の要である量子論を扱っています。著者はJ.P.マッケボイとオスカー・マケッティの両氏で、治部眞里氏が翻訳をされています。 量子論というと、 アインシュタインの光電効果 ハイゼンベルクの…
<etml.lang=ja> <body> これは <list:item> <i:御冷ミァハの> <i:零下堂キアンの> <i:霧慧トァンの> 物語で、 <i:世界中に核が落ちて> <i:世界中でガンや白血病が蔓延して> <i:世界中が健康に敏感になった> 世界です。 </list> <explanation> 世界のほとんどすべての「…</explanation>
今回は『館シリーズ』でベストセラーを続けている綾辻行人氏の『十角館の殺人』です。小題にもある通り、孤島で起こる殺人事件を巡っての読者vs作者のミステリ勝負です。 なぜ本書を読もうと思ったかというと、PS1で発売された『ナイトメア・プロジェクト YA…
本書は著者、円城塔氏の処女作です。第7回小松左京賞の最終候補作品で、文庫化に当たって2短編が追加されていて、計22短編で構成されています。とっても難解でした。 まずは著者の紹介から。 東北大学理学部物理第二学科を卒業、東京大学大学院総合文化研究…
私のフェイバリットである『虐殺器官』がいよいよ、というより、もう登場。この文をまとめるにあたってまた読んでしまいました。月初めに読んだはずなのに・・・・・・ "泥に深く穿たれたトラックの轍(わだち)に、小さな女の子が顔を突っ込んでいるのが見…