本えいが遅報

本と映画の感想ブログ

第018感 岡田磨里 著 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(下)』・・・いつまでだって、なかよしなんだ

 実に1年間、発売まで待ちました。とっても長かった気がします。

上巻に引き続いて、下巻である本書が最終巻です。

 

本書ではアニメと異なる最後を迎えますが、どちらがのエンディングが良いかと訊かれても答えに詰まります。アニメでは勢いよく流れのままにクライマックスまで行きました。本書では、ゆっくりと「超平和バスターズ」での思い出を作るように、昔の夏休みをなぞるように、少しずつ日々が流れていきました。どちらも、その媒体を十分に利用した表現方法だと思います。

 

アニメと決定的に違う展開として「交換日記」の登場がありました。めんまが生前に書いていた日記を交換日記としてみんなで回して書きあいます。この交換日記というアイテムの使い方がとてもうまいなと読了後に感じました。脚本家である著者が今までいくつもの作品に携わってきたことに納得です。

 

じんたんにしか見えないのなら成仏させたいゆきあつ。めんまの死に重い思いがあるぽっぽ。みんながみんな抱える、いろいろな思いが交錯して「あの日」を迎えます。「あの日」を過ごしたみんなの気持ち、めんまの気持ち。そして、めんまの本当のお願いとは・・・めんまのお願いは叶うのか。目からロケット花火が出るのでハンカチのご用意を!

 

ところで、2012年8月30日に本作のゲームが発売されます。もちろん、私はもう予約しました。発売日である8月30日は、じんたんにしか見えない存在としてめんまが現れた日でもあります。ゲームでもめんまに会えます! 楽しみだってばよ!

 

エンディングの甲乙はつけがたいのですが、ショートカットのつるこが観られるアニメの方が私は好きです。